「スーパーの試食コーナーでウインナーを食べたら、買わないと気まずくてカゴに入れてしまった」
「SNSでいいねをしてくれた人には、なんとなく『いいね』を返しに行ってしまう」
あなたにも、こんな経験はありませんか? 実はこれ、あなたが優しいからではありません。人間の脳に組み込まれた「あるバグ(自動プログラム)」が発動しているだけなのです。

えっ、私の意志で買ってたわけじゃないの…!?
はい、違います。 今回は、世界中のマーケターがバイブルとして崇める分厚い名著『影響力の武器』の中から、人が無意識に操られてしまう心理スイッチについて解説する新シリーズの第1弾です。
この本、約500ページもあって読むのが本当にしんどいんです。 だから、本を読むのが苦手なあなたの代わりに、私が泥臭く読み込んで、「明日からビジネスで使える超実践的なノウハウ」だけを抽出してお届けします。
このシリーズは、知らなければ一生「搾取される側」になり、知っていれば「人を意のままに動かせる」ほどの威力があります。 絶対に、悪用だけはしないでください。
スイッチ①:「もらったから、返さなきゃ」の呪縛
今回紹介する最初の心理スイッチは、「返報性の原理(へんぽうせいのげんり)」です。 簡単に言うと、「人は他人に何かしてもらうと、お返しをせずにはいられない」という強烈な心理のことです。
著者のチャルディーニは、ある宗教団体の「募金集め」の恐ろしい実験を紹介しています。
普通に「寄付をお願いします」と声をかけても、誰も立ち止まりません。 しかし、彼らはある「罠」を仕掛けました。 ターゲットに近づき、「これは私たちからの贈り物です」と、一輪の『花』を無理やり押し付けたのです。
ターゲットは「えっ、いらないよ」と断ろうとしますが、相手は「いえ、贈り物ですから」と笑顔で立ち去ろうとします。 すると、花を受け取ってしまった人は、猛烈な「居心地の悪さ」を感じ始めます。
「タダでもらってしまった。このまま立ち去るのは、人間としてクズなんじゃないか…?」
結果どうなったか?
彼らは逃げるように募金箱にお金を入れ、もらった花はすぐ先のゴミ箱に捨てました。 花が欲しかったわけではありません。「借りを返さないことによる、心理的な苦痛」から逃れるためにお金を払ったのです。
【返報性の原理の恐ろしさ】
ビジネスにおける「無料」の本当の意味
この恐ろしい心理スイッチ、実は私たちの身の回りのビジネスで毎日使われています。
お気づきでしょうか。 私が過去の記事で、「自分が血反吐を吐いて学んだノウハウを、完全無料で全出しします」と宣言した理由も、実はここに繋がっています。
私がこのブログで、出し惜しみなく、あなたのビジネスに役立つ有料級の情報を「無料」でプレゼントし続ける。 すると、それを読み続けたあなたは、私に対して強烈な「恩」を感じるようになります。
「アリエスラボは、いつも私を助けてくれる。いつか自分がWebサイトを作るときや、システムを頼むときは、絶対に他の業者じゃなくて、アリエスラボにお願いしよう」
これが、ビジネスにおける「返報性の原理」の最も美しく、最も強力な使い方です。 安売りで客を釣るのではなく、「圧倒的な価値を先に与え、相手が『お返ししたい!』と思うまで待つ」のです。
まとめ:あなたは今日、誰に「花」を渡しますか?
「返報性の原理」は、使い方を間違えれば人を騙す詐欺のテクニックにもなります。 しかし、私たちが相手の幸せを心から願って使うなら、これほど強固な「信頼関係」を築くツールはありません。
あなたのビジネスに置き換えてみてください。 あなたがお客様に渡せる「最初の一輪の花(無料の価値)」は何でしょうか?
見返りを求めず、まずはあなたから「花」を押し付けてください。 それが100人に配られた時、必ず何人かが、あなたに想像以上の「お返し」を持って帰ってきてくれます。
さて、『影響力の武器』には、人間を操る心理スイッチが「あと5つ」も残されています。 これらも本当に背筋が凍るほど面白いのですが……一気にやるとお腹いっぱいになってしまうので、次回は一旦、別の「明日から生活が楽になるライフハック」のお話をしようと思います。
次回の心理学シリーズがいつ更新されるか、ぜひ楽しみにお待ちください!



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