ビジネスを始めたばかりの時、私たちは必ずある「誘惑」に駆られます。
初めての案件。絶対にこの仕事が欲しい。 競合もいるみたいだし、どうしよう。
「……よし、相場より少し安く提案してみようかな?」
もしあなたが今、この思考に陥っているなら、全力でビンタしてでも止めさせます。 なぜなら、その「少し安くする」という妥協が、あなた自身の首を絞め、最終的にお客様をも不幸にする最大の罪だからです。

でも、安くしてあげたほうがお客さんも喜ぶし、仕事も取りやすいんじゃないの…?
私も昔はそう信じて疑いませんでした。「安い=親切」だと。 しかし、数々のトップ起業家の哲学や、マーケティングの心理学を泥臭く学んでいくうちに、それが「素人の致命的な勘違い」であることに気づき、背筋が凍りました。
今回は、世の中の99%の人が抜け出せない「価格競争という地獄」と、そこから抜け出して「適正価格(高単価)」で堂々とビジネスをするための心理学を、すべて公開します。 これから自分の力で稼ごうとしている人は、絶対にこのマインドをインストールしてください。
自分の「本音」に嘘をつくな
まず、提供する側(あなた)の心理から暴いていきましょう。 仕事を取るために、例えば本来10万円の価値がある仕事を「5万5000円でやります!」と安売りしたとします。
契約が取れた瞬間は嬉しいかもしれません。 しかし、実際に作業が始まると、必ずあなたの心の中に「黒い感情」が芽生え始めます。
私たちは神様ではありません。他にもやらなきゃいけないこと(別の仕事、勉強、生活)が山ほどあり、時間は有限です。 そんな中、ふと我に返るのです。 「流石にこの金額じゃ、これ以上は時間を割けないな……」と。
胸に手を当てて、本音を言ってみてください。 「ある程度高い報酬をもらえれば、絶対に妥協せず、自分の120%の力で全力でやりたい!」 これが、クリエイターや起業家の隠さざる本心ではないでしょうか?
あなたが「全力」を出すためには、あなた自身が納得する「対価」が絶対に不可欠なのです。 それを安売りで削るということは、お客様に提供する「全力のクオリティ」を自ら放棄しているのと同じです。
お客様は「痛み」を払うからこそ本気になる
次に、お客様側の心理です。 ここが、ビジネスにおいて最も衝撃的で、最も重要なパラダイムシフトです。
人は、「お金という痛み(代償)」を払った分だけ、その商品から価値を引き出そうと本気になります。
例えば
あなたが英語を身につけたいとします。
A:本屋で1,500円の参考書を買った。
B:身銭を切って、50万円の英会話スクールに申し込んだ。
どちらが必死に勉強するでしょうか? 間違いなくBです。1,500円なら「今日は疲れたから明日でいいや」と簡単に挫折しますが、50万円払ったら「絶対に元を取ってやる!」と目の色が変わります。
安売りするということは、お客様から「本気になる機会」を奪っているのと同じです。 あなたが本当に相手のビジネスを良くしたい、相手の人生を変えたいと願うなら、相手に「覚悟を決めるための適正価格」を提示しなければならないのです。
「価格競争」という、勝ってはいけないゲーム
世の中の多くのフリーランスは、「クラウドソーシング」などで1円でも安く仕事を取ろうと、血みどろの価格競争(レッドオーシャン)を繰り広げています。 しかし、アメリカの億万長者メーカーと呼ばれるダン・ケネディはこう言っています。
「『安さ』で勝負するな。安さで集まった客は、もっと安い奴が現れたら一瞬でそっちへ行く。それは底辺への競争(Race to the bottom)だ」
このゲームに参加した時点で、あなたの負けは確定します。 私たち個人が戦うべきは「価格」ではありません。「圧倒的な価値(Value)」です。
「他の人は5万円でやるかもしれませんが、私は15万円いただきます。なぜなら、私はただ作業を代行するだけでなく、あなたのビジネスの根本的な課題を見つけ出し、売上を上げるための仕組みまで全て構築するからです」
こう堂々と言い切れる「プロ」になるために、私たちは日々泥臭く勉強し、ノウハウを蓄積しているのです。
まとめ:自分の価値を、自分で決める勇気を持て
相場より安く提案して、無難に仕事を取るのは簡単です。 しかし、それではあなたは永遠に「下請けの作業者」のままです。
だからこそ、私たちは「適正価格(ある程度高い金額)」を提示しなければならないのです。
もし今度、あなたが誰かにサービスを提案する時、金額の桁を一つ下げる手が震えたら、この記事を思い出してください。
忖度(そんたく)なしで言います。あなたの「全力」は、そんなに安くありません。
胸を張って、本当に欲しい金額を提示してください。 そして、その金額に見合う、いや、それを遥かに超える「圧倒的な価値」を、文字通り死に物狂いで提供してやればいいのです。 それが、ビジネスの世界で這い上がるための「一流の戦い方」です。



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